相続に失敗しやすいケース|死亡間際の対策
記事の最終更新日:2016年06月22日
カテゴリ:相続税
死亡間際の相続対策は失敗しやすい?
相続対策というのは、直前に焦ってするようなものではありません。
特に死亡間際の相続対策は失敗することが非常に多いといえますので、そうならないためにも相続対策は早めに着手することを意識しましょう。
小さな対策であっても長い期間をかければ大きな効果が期待できます。
今回は、死亡間際の相続対策が失敗しやすい理由をご説明します。
死亡間際の相続対策は税務上のリスクが大きい
被相続人が亡くなる直前、あわてて相続対策をし始めても、その対策というのは失敗する可能性の方が高いといえます。その理由の1つが、税務上のリスクが大きいということです。
相続人が死亡する前に行った3年以内の贈与というのは、すべて相続財産に含まれることとなり、そこから相続税が算出されることになります。
せっかく生前贈与を利用し、相続財産を減少させることができたとしても、その後、3年以内に被相続人が死亡してしまえば、生前贈与はまったく意味をなさないものとなってしまいます。
病気になってからの養子縁組などはトラブルの源
養子縁組や借金による不動産購入というのは、相続対策として非常に有効な方法といえますが、本人が病気になってから行われた場合、税務署とトラブルになってしまう可能性が出てきます。
大きな病気や体調を崩してからの不動産購入は、いかにも不自然ですし、本人の意思ではなく、相続人が一方的に行ったと判断されてしまうかもしれません。
税務署側とトラブルになっても何もいいことはありませんので、こうした怪しまれるような行為は極力避けるようにしましょう。
早めの相続対策が成功の秘訣
こうした失敗事例がたくさんある中で、早めに相続対策をしていた人は成功をしています。
たとえば、贈与税の基礎控除である110万円という枠を利用し、長い期間をかけて贈与を重ねていけば、相続財産を簡単に減らすことが可能となります。
生命保険などを利用した相続対策でなくても、簡単に相続税の負担から逃れるすべはあるのです。
こうした対策を早め早めに行うことによって、最初は小さな金額であっても、長い期間をかければとても大きな効果をもたらしてくれます。
相続対策は親から言い出しましょう
子の立場からすれば、親の相続対策なんて言葉は簡単に口に出せるものではありません。
まだ元気だというのに、死んだときのことを考えていると思われてしまう不安があります。
親としても、まだまだ先の話と思っていたところ、相続の話をされればあまり気分が良いものではありません。
しかし、上記したような例で直前になって失敗しないためにも、先の話とは思わずに積極的に子への声かけをするようにしましょう。
相続対策のスタートを早めるためには、親から言い出すことも重要な要素の1つです。
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記事の最終更新日: 2016年06月22日