遺産分割の特別受益とは?

遺産分割には、法定相続分や指定相続分をそのまま適用すると、相続人の間でが生まれ不均等になってしまう場合があります。

被相続人から遺贈を受けたり、婚姻や養子縁組または、生計の資本として贈与を受けることを特別受益と定義。

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特別な利益を受けた「特別受益者」については、本来の相続分から受益分を差し引き相続。
他の共同相続人との均衡が図られています。

何を特別受益とみなすのかは、裁判官によって判断が別れています。

生命保険金、死亡退職金、遺族扶助など該当すると判断されたり、該当しないと考えられる場合もあり、一概に定義を明確にすることは難しいようです。

共同相続人のなかに特別な利益を受けた特別受益者がいる場合には、通常とは異なる方法で各相続人の相続分を算出します。

相続分の算出法

  1. 被相続人が相続開始時に保有していた財産価格に贈与金額を加算した金額を算出(特別受益における「みなし相続財産」と呼びます)
  2. 上記の特別受益における「みなし相続財産」の価格に、各相続人の法定相続分もしくは、指定相続分の割合を掛け合わせる
  3. この掛け合わせた価格から、特別受益である遺贈や贈与の価格を差し引き(特別受益の持戻しと呼びます)相続する

みなし相続財産について詳しくはこちら

ちなみに、みなし相続財産において、贈与がなされてから相続開始までの期間に、被相続人もしくは相続人によって相続の目的財産が消滅したとしても、そのまま財産が存在していたものとして計算されます。

一方、特別受益が遺贈に限定されていた場合、みなし相続財産の算出は不要。
通常の遺産分割と同様に、被相続人が相続開始時に有していた財産の価格を基準として算出します。

また、この違いは過失の有無によっても異なります。

例えば、被相続人から自宅を贈与された場合、相方の不注意によって家屋が焼失してしまったようなケースでは、過失が認められ自宅が滅失していても、贈与当時に自宅は存在していたものとして計算されます。

しかし、贈与された自宅が、地震や雷などの天災によって滅失した場合は、その財産まで存在していたものとして計算するのは負担が重すぎるとして、通常通り、相続開始時に保有していた価格が相続財産の算出基準となります。

このように特別な利益を受けていたような場合、さまざまな要因が複雑に絡んでいることが多く客観的に判断することが困難です。相続人同士では感情移入してしまうことも多いでしょう。

遺言書に、特別受益の扱いについても記載することが可能です。

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