【保存版】相続登記を自分でやる方法|自分で名義変更できる?


博士、相続登記は自分でもできるのかしら?


もちろんできるぞ。不動産登記という専門知識が必要になるから、しっかり下調べは必要じゃ

相続登記は、司法書士などの専門家以外の一般の方でも手続きを行うことができます。
相続手続きではさまざまなお金が発生するので、相続手続きの費用を節約したい方は自分で取り組む方もいらっしゃいます。

そこで、今日は、自分で相続登記をやる方に向けて、個人が相続登記を申請する際に、どのような点に注意すればいいのか?不動産所有権の名義変更をする方法をご紹介します。普段聞きなれない不動産登記の専門用語もたくさん出てくるので、ご自分に必要な個所からお読みいただけたら幸いです。

相続登記を自分でやる方法

相続登記とは?

相続登記とは、不動産の名義を亡くなった方(被相続人)から、相続人に変更する手続きのこと。

不動産は所有者などの情報を表すのに「登記」という手続きを行います。登記を行うと「登記簿」と呼ばれる土地や建物の不動産の情報を確認することが可能になります。不動産は、通常、誰がどのくらい持っているか?などの情報を正確に把握することが困難です。このため、第三者にもハッキリわかりやすく示す必要があり、「登記簿」が誕生しました。


不動産登記は、不動産取引において欠かせないもの。権利関係を明確にしないと正確な判断ができず、怖くて不動産取引ができないのじゃ

登記簿は法務局で管理されており、誰でも登記簿謄本(不動産登記事項証明書)を請求すれば、不動産の情報を確認することができます。
登記簿謄本(不動産登記事項証明書)を見ると、「誰が」「どこに」「どのような土地・建物を」持っているのか?「どのような権利が付随している」のかが、一目瞭然。第三者である他人に不動産の権利を主張するには、実態に即した登記を行っておかなければなりません。

登記簿を見るとわかること
■ 場所
■ 広さ
■ 所有者
■ 権利の種類
■ どのような権利が付随しているか?(抵当権など)
■ 付随している権利が消滅した日時など

不動産を相続で取得した場合は、所有者の情報を変更しなければなりません。
「名義変更」と呼ばれる手続きを行います。名義変更登記が完了すると「登記識別情報」という書類が法務省から送付されます。どのような手続きが必要なのか?これから順番にご紹介します。

相続登記を行う場所

相続登記は法務局にて行います。登記所と呼ばれることもあり各都道府県内に複数あります。相続登記を行う不動産を管轄する法務局に申請を行いますが、この場所を間違ってしまうと申請を受理してもらえません。

>> 管轄の法務局を確認するには法務省公式サイトへ

書類の準備段階では、どこの法務局に出向いてもかまいませんが、申請時には管轄の法務局がどこかを確認してから提出に行きましょう。

法務局の開所時間

・平日8:30~17:15まで
・土日祝日、年末年始等はお休み

法務局は平日しか開いていません。
このため、土日祝日が休日の会社員の方は仕事をお休みしなければなりません。電話等の問合せも上記の時間内でないと対応していただけないので、お仕事をされている方はうまくスケジュールを調整しなければなりません。

特に、月末や月初など登記申請が増える時期は、法務局の待機時間が長時間にわたることもあります。時間に余裕を持って手続きを行いましょう。

相続登記に必要な書類

相続登記では集める書類が多岐にわたります。ケースごと提出する書類も異なるため注意が必要。一般的に、必要となる書類をご紹介します。

どのようなケースでも提出(確認)が必要な書類

  • 不動産登記事項証明書(登記簿謄本)
  • 固定資産税評価証明書
  • 亡くなった方の出生から死亡までの戸籍謄本、除籍謄本等
  • 亡くなった方の死亡時の本籍入りの住民票もしくは戸籍の附票
  • 相続人全員の戸籍謄本
  • 不動産を取得する相続人全員の住民票


  • 法定相続分ではない割合で相続する場合

    —–遺産分割協議によって相続をする場合—–

  • 遺産分割協議書
  • 相続人の印鑑証明書
  • —–遺言によって相続をする場合—–

  • 遺言書
  • —–相続登記の手続きを誰かに依頼する場合—–

  • 委任状
  • 必要な書類の詳細を順番に確認していきます。

    不動産登記事項証明書(登記簿謄本)

    相続登記を行う不動産の状況を確認します。現在の登記されている状況を確認しないと、相続登記ができない可能性があるからです。利用登録をすれば、インターネットで請求することも可能です。請求時には、土地の地番・建物の家屋番号が必要。登記済証(一般的に、権利証と呼ばれる)を確認しておきましょう。


    住所と地番は異なるケースもあるのよ。おばあちゃんの家は違っていたわ

    土地の地番、建物の家屋番号がよくわかからなければ、固定資産税評価証明書を先に取得し、窓口で「(固定資産税評価証明書を見せながら)この登記事項証明書が欲しい」と相談してみるのもひとつの手です。取得に必要な書類の書き方なども教えてくれるでしょう。

    不動産登記事項証明書を取得すると、不動産の権利関係が確認できます。

    単純な「親から子へ名義変更登記」などの相続登記であれば問題ありませんが、「抵当権」や「根抵当権」など、他の権利者が関係する場合や、聞きなれない単語が並びよくわからない場合は、不動産登記の専門家である司法書士に相談した方が良いでしょう。

    ★司法書士に相談をした方が良いケース

  • 抵当権や根抵当権の設定がある場合
  • 仮登記など聞きなれない表記があり自分で理解するのが難しい場合
  • 自分で判断することが難しければ登記事項証明書(登記簿謄本)を持参のうえ、法務局で相談すればOK。どのような登記が必要か?素人ができそうなものか?を確認。
    権利関係が入り組んだ複雑な登記申請は専門家に任せた方が良いとアドバイスをくださいます。

    不動産登記は権利関係を証明する大切な書類。間違えて手続きを行ってしまうと大きな被害を被る可能性もあるので、注意が必要です。

    >> 自分では手に負えない……司法書士に相談したい方は、お気軽にご連絡ください

    問合せフォーム

    >> 不動産登記事項証明書について詳しく知りたい方はこちら

    固定資産税評価証明書

    市区町村役場の固定資産税を担当している窓口で発行していただきます。「相続登記申請で使います」と一言添えると良いでしょう。最新版を用意してくれます。
    固定資産税評価証明書は毎年4月1日に更新されています。このため、相続登記申請時に提出するものも最新年度の証明書である必要があります。

    4月や5月に相続登記申請をする人は要注意。必ず、4月に最新年度のものを用意するのじゃ。ただし、固定資産税評価証明書は登録免許税の算出にも使われるので、相続登記にいくらぐらいかかるのか知りたいときは事前に取得するのが良いぞ

    固定資産税評価証明書は登録免許税の算出に使われます。詳しくは、「相続登記に必要な費用」の部分でご説明します。

    亡くなった方の出生から死亡までの戸籍謄本、除籍謄本等

    被相続人(亡くなった方)の出生から死亡までのすべての戸籍謄本(除籍謄本等も含む)を集めます。結婚や離婚、養子縁組、子どもの認知をしていたり、転籍を繰り返していた場合は大変……。市区町村ごと取得手続きを行わなければならず、申請時間と手間、費用も積み重なっていきます。

    郵送申請も可能ですが1週間程度の日数がかかるので、早めに手配を進めましょう。戸籍謄本は相続人の情報を得られる大切な資料。すべての戸籍がそろわないと手続きも進められないので、出生から死亡まですべての戸籍をそろうまで根気強くがんばりましょう。

    亡くなった方の死亡時の本籍入りの住民票もしくは戸籍の附票

    登記簿上の被相続人(亡くなった方)と、戸籍上の被相続人(亡くなった方)が同一人物であるかの照合を行います。

    相続人全員の戸籍謄本

    相続人が相続時に相続権があるかどうかの確認をします。もし、相続時にすでに亡くなってしまっている場合は代襲相続など別の手続きが必要になるためです。このため、相続人の戸籍謄本は相続発生日以後(被相続人の死亡日以後)に取得しましょう。

    >> 代襲相続とは?詳しく知りたい方はこちら

    なお、相続関係説明図という書類を提出すると、相続登記申請時に提出した戸籍謄本などの資料は登記後に返却してもらうことが可能です(=原本還付の手続き)。

    ★ 相続関係説明図(例)
    相続関係図
    引用:法務省サイト

    相続関係説明図は必ず提出が求められていませんが、wordなどで作成しデータを手元に残しておくと今後の相続手続きでも役立つかもしれません。戸籍謄本も他の相続手続きで必ず必要になるので、返却は地味に嬉しい制度です(笑)

    不動産を取得する相続人全員の住民票

    相続登記の際に記載する相続人の住所を確認します。

    【法定相続分ではない割合で相続する場合】遺産分割協議書

    相続において被相続人(亡くなった方)の遺産をどのように分けるのかを定めた書類。申請者自身もしくは司法書士などの相続の専門家が作成します。誰が、何を、どのくらい、相続するのか?を表記し、相続人全員の署名と実印の押印が必要です。

    遺産分割協議書が不要な場合

  • 相続人がひとりの場合
  • 法定相続分に従って遺産分割を行う場合
  • 上記の場合は遺産分割協議書は不要です。また、遺産分割協議書以外にも印鑑証明書も不要となります。

    【法定相続分ではない割合で相続する場合】相続人の印鑑証明書

    遺産分割協議書の押印と印鑑証明書を照合し、押印された実印がホンモノであるかを判断します。このため、遺産分割協議書の提出が求められない「ひとりで相続する場合」「法定相続分に従った相続」の場合は、印鑑証明書も不要です。

    通常印鑑証明書は有効期限は3ヶ月以内などの制限がつけられますが、相続登記で提出する印鑑証明書の有効期限は制限がありません。

    【遺言によって相続する場合】遺言書

    自筆遺言書または、秘密証書遺言の場合は検認手続きが完了した状態で提出しなければなりません。どのような相続を行うのか遺言書の内容を確認しながら相続手続きを行います。

    >>遺言書の検認手続きとは?詳しく知りたい方はこちらへ

    ※ 家庭裁判所で検認手続きをしなければならないので、遺言書は勝手に開封してはいけません。

    登記申請書

    登記申請書の書き方見本は、法務省の公式サイトに掲載されています。

    ■ 法務省:不動産登記の申請書等の様式について

    相続登記では、相続の仕方によって、申請書が3種類わかれているのでご注意を。提出時の必要資料もそれぞれ異なるので、あわせて確認しておきましょう。

    ★ 法定相続による所有権移転登記申請書
    ★ 遺産分割による所有権移転登記申請書
    ★ 遺言による所有権移転登記申請書

    (代理人が申請する場合)委任状

    代理人に不動産登記申請を依頼する場合は委任状が必要になります。



    それでは、相続登記を行うには費用はいくら必要なのでしょうか?相続登記を最安値で済ませるために、司法書士などの専門家にお願いしない場合でも必ず必要になるお金をまとめてみました。

    相続登記の費用

    相続手続きを申請するには登録免許税が必要。登録免許税は登記に課税される税金で、収入印紙で納付を行います。登録免許税は不動産の課税価格の1000分の4。不動産の課税価格に0.4%をかけた金額が登録免許税となります。

    また、不動産登記手続きでは提出書類が多岐にわたります。戸籍謄本などの書類も取得費用がそれぞれ発生。各市区町村ごと手数料が異なりますので、金額は役所で確認をしましょう。1通、数百円程度です。

    費用の内訳金額備考
    登録免許税不動産の課税価格の0.4%収入印紙で納付
    戸籍謄本(抄本)450円/通市区町村によって異なる
    除籍謄本・改製原戸籍謄本750円/通市区町村によって異なる
    住民票市区町村によって異なる
    印鑑証明書市区町村によって異なる
    固定資産税評価証明書市区町村によって異なる
    不動産登記事項証明書600円/通 窓口取得・郵送時

    収入印紙は法務局や郵便局などで購入することができます。郵送で必要書類を取り寄せたり、意外と小さなお金がたくさん出ていくので頭の片隅に入れておきましょう。

    相続登記の申請期限

    相続登記には申請期限ががありません。これが上記でご紹介した相続登記をせずに放置してしまう原因のひとつ。相続登記をしなくても罰則はありませんが、いつの間にか相続人が大量に出現していたり、登記をしなかったために第三者へ売り渡されてしまうなどのリスクが高くなります。

    相続登記をしないデメリット

  • 相続人が増えて登記手続きが大変に
  • 共同相続人が勝手に不動産を売却をしてしまっても泣き寝入りしなければならない可能性も
  • 登記されていない不動産は売りにくい
  • >> 相続登記をせずに発生するデメリットをもっと知りたい方はこちら


    相続登記は放置されたままで、以前の相続分の名義変更手続きが未完了のケースも多いのじゃ。


    例えば、父が亡くなって相続登記を行おうとしたら、不動産登記の名義が祖父のままだったようなケースね


    そのとおり!相続人が父だけであれば話は早いが、他にも相続人がいる場合は、相続人全員の戸籍謄本や実印を集めることはとても大変なのじゃ

    場合によっては特別代理人の選任が必要だったり、相続人のなかでも相続放棄をする方もいらっしゃるかもしれません。相続人が増えれば増えるほど確認事項が増え、書類を準備する時間・お金も増えてしまいます。

    >>相続人に未成年者がいる場合の手続き

    不動産は誰が所有をしているかなど権利関係が見えないもの。だからこそ生まれた不動産登記制度。この制度をしっかりと活用すれば理不尽な被害を被ることはありませんが、登記をしていなければ登記を信用して取引を行った第三者へ、自分の権利を主張することができません。

    不動産は金額が大きいため、トラブルにも発展しやすいのも事実。無駄な争いを引き起こさないためにも、迅速に相続登記手続きを進めることをおススメします。

    注意点

    相続登記を自分でする際に気を付けておくべき注意点をご紹介します。

    役所の開庁は平日のみ

    役所の開庁時間は、平日8:30~17:15まで。土日休日や祝日、夜間は対応してもらえません。
    相続登記の大変なところのひとつは必要書類が膨大にあること。会社員の方などまだお仕事をされている方は、平日時間を作って必要書類を集めるだけでも一苦労。自分の分だけでも大変なのに、相続人全員や亡くなった方の証明資料をそろえていくのは大変です。

    修正手続きは窓口対応。法務局へ通うケースも……

    相続登記の修正時には窓口に行く必要があります。申請して終わりじゃないのが相続登記の大変なところ……。申請内容に不備があれば修正が必要で、場合によっては必要書類を集めて修正手続きを行うことになります。

    また、この修正手続きができるのは申請した法務局のみ。修正が必要となった場合には、何度でも法務局に足を運ぶことになります。
    場合によっては、一度、登記申請を取り下げてから再申請が求められるケースも。厳格に手続き様式が決められているため、相続登記には多くのルールが存在します。すべてを正確に把握することは極めて難しいのが現状。時間に余裕を持って、何度も法務局に通うつもりで取り組まれると良いでしょう。

    法定相続情報証明制度が開始予定(2017年~)

    2017年5月~法定相続情報証明制度がスタートする予定です。
    この制度では、戸籍謄本など相続手続きで必要な提出書類が「法定相続情報証明書」を提出することによって手続きを進めることができる制度。証明書の取得費用や取得方法などはまだ発表されていません(2016年7月現在)が、相続登記の提出書類も削減できると期待できます。法定相続情報証明制度も新たなニュースが届き次第、またご紹介していきたいと思います。


    法定相続情報証明制度を使うと準備の時間も、お金も節約できて便利ね!

    >>法定相続情報証明制度について詳しく知りたい方はこちら

    面倒臭いから専門家にお願いしたい

    このように、相続手続きには多くの時間と手間がかかるものです。もちろん、相続登記を自分で行うことも可能です。しかしながら、普段馴染みがない登記という制度、聞きなれない法律用語に似たような書類の山。大切な家族が亡くなり心身ともにダメージを受けている中、いちから勉強をし、自宅と役所も何度も往復しなくてはならないのは大変なことでしょう。

    この煩わしさを解消するために、司法書士などの専門家の力を使っていただけたら嬉しいです。

    「相続登記のみ」だと9.8万円~。預金口座手続きなども行う「相続丸投げパック」は19.8万円~承っています。メール等でやり取りを進めることができ、平日になども役所に通うこともなく相続手続きを完了させることができます。

    >> 相続登記の専門家に相談したい方は、こちら

    うまく相続の専門家の力を利用しながら、ご家族との時間や、これからのことをゆっくりお考えいただけたら幸いです。

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